事後重症による障害年金の実態

うつ病などにより障害年金を受給するためには、原則次の3つの要件を満たさなければなりません。
①年金加入期間中に初診日があること(初診日要件)
②保険料の納付要件を満たしていること(保険料納付要件)
③一定の障害状態にあること(障害等級要件)
基本的にはこの3つの要件すべてを満たすことで障害年金の受給権が発生するのですが、例外もあります。
その例外の一つが、上記3要件に加えて④請求手続きを行うことが必要となる「事後重症による障害年金」です。
事後重症による障害年金とは、障害認定日(原則初診日から1年6ヶ月経過日)には障害の程度が軽かったために、障害等級要件に該当しなかった人が、その後障害の状態が障害等級に該当する程度に重くなり、65歳到達日の前日までに請求したことによって受給権が発生した年金のことをいいます。
建前はこのとおりなのですが、実際には、障害認定日当時の診療記録がないなどの理由で、障害認定日時点の診断書がとれないケースにおいて、認定日請求の代わりに請求されることが多いのです。
そのため、一口に事後重症による障害年金といっても、障害認定日に軽度だったものがその後に障害が重くなって請求する本来の事後重症と、認定日請求の代わりに行う事後重症の二つが混在しているのが実情です。
認定日請求は障害認定日に遡って受給権が発生しますが、事後重症による障害年金は請求があってはじめて受給権が発生します。
つまり、事後重症による障害年金は、手続きが遅れるとそのまま本人の年金額が少なくなるという結果につながるため、なるべく早期に手続きを行うことが重要です。



