あの人の機嫌はあなたの責任ではありません
From:山崎純平
草加のカフェより…
昔の職場で、こんな経験はありませんでしたか?
隣の席の人が、いつもイライラしている。

書類をバンッと乱暴に置く。
引き出しをガンッと閉める。
ため息を大きくつく。
それを見るたびに、心臓がビクッとなる。
「自分が何かしたのかな」
「次は自分が怒られるのかな」
「また嫌なことを言われるのかな」
今はもう、その職場にいない。
その人も目の前にはいない。
それなのに、ふと思い出すだけで胸が苦しくなる。
体が固まる。
頭の中で、その音がよみがえる。
こういうこと、ありますよね。
私も以前、小さな社労士事務所で働いていたとき、かなりしんどい経験をしました。
朝、職場に入るだけで空気が重い。
あいさつをしても返ってこない。
ミスをすると、低い声で責められる。
「お前、頭大丈夫か?」と言われる。
今思い出しても、うわぁ〜嫌な空気だったなと思います。
当時の私は、
「自分が仕事できないから悪いんだ」
と思っていました。
でも、今なら少し違う見方もできます。
あの人たちは、見た目は大人だったけれど、心の中は子どもだったのかもしれません。
もちろん、されたことが許されるわけではありません。
人を傷つける言葉や態度は、絶対によくないです。
ただ、心の中で少しだけ距離を取るために、
「あの人は、自分の機嫌を自分で扱えない人だったんだな」
と思うことがあります。
子どもがスーパーで、お菓子を買ってもらえず、床に寝転がって泣いている。
それを見たらびっくりします。
でも、少しだけ、
「ああ、気持ちを言葉にできないんだな」
とも思えます。
大人でも、同じような人がいます。
本当は、
「疲れている」
「余裕がない」
「助けてほしい」
と言えばいい。
でも、それが言えない。
だから、物を乱暴に置く。
人を責める。
不機嫌をまき散らす。
えっ?
書類に怒りを代弁させてるの?
それは不器用すぎるだろ。
そんなふうに心の中で少しツッコミを入れると、ほんの少しだけ、自分と相手の間にすき間ができます。
また、私は「雷の日」みたいに考えることもあります。
晴れの日もあれば、雨の日もある。
そして、突然ゴロゴロ鳴る雷の日もある。
パワハラをする人は、いつも心の中で雷を鳴らしていたのかもしれません。
でも、雷が鳴ったのは、あなたのせいではありません。
あなたが悪いから、雷が鳴ったわけではないのです。
たまたま、その人の中に黒い雲がたまっていた。
その人が、自分でその雲を処理できなかった。
だから周りに雷を落としていた。
そう考えると、少しだけ見え方が変わります。
あなたは、雷を止める係ではありませんでした。
あの人の機嫌を直す係でもありませんでした。
ただ、近くにいたから、音を聞かされてしまった。
近くにいたから、傷ついてしまった。
それは本当に苦しいことです。
うつ病で働くことが難しくなった方とお話ししていると、昔の職場の記憶に今も苦しんでいる方が多いです。
「もう終わったことなのに、忘れられない」
「今も夢に出てくる」
「自分が弱かっただけかもしれない」
そう話す方がいます。
でも、私は思います。
忘れられないほど、つらかったのです。
今も苦しくなるほど、傷ついたのです。
それは、あなたが弱いからではありません。
心が一生懸命、あなたを守ろうとしているのだと思います。
熱い鍋を触ったら、次から手を引っ込めますよね。
それと同じです。
心も、過去にひどく傷ついた場所を覚えています。
だから似たような音や空気に触れると、
「危ないよ」
と知らせてくれる。
それは面倒な反応に感じるかもしれません。
でも、あなたを守ろうとしている反応でもあります。
だから、自分を責めなくていいです。
あのとき逃げられなかった自分。
言い返せなかった自分。
我慢してしまった自分。
その自分を責める必要はありません。
あのときのあなたは、その場で生きるために必死だったのです。
それだけで十分すごいです。
今は、まず休むことを大切にしてほしいです。
雷の中に戻らなくていいです。
屋根のある場所で、温かいお茶を飲むように、心を少しずつ休ませてほしいです。

でも、お金の不安があると、安心して休めませんよね。
「働かないと」
「でも働けない」
この間で、心がさらに苦しくなることがあります。
そんなときに、障害年金という制度があります。
障害年金は、うつ病などで日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合に受け取れる可能性がある年金です。
あなたが悪いから受けるものではありません。
安心して休むために使っていい制度です。
過去のパワハラで心が傷つき、今も働くことが難しい。
そんな状態なら、一人で抱え込まないでください。
あなたは、もう十分頑張ってきました。
これ以上、自分を責めなくて大丈夫です。
もしあなたが、うつで働くことが難しい場合、ご相談ください。
ご連絡お待ちしています。



