「抑うつ」と「うつ病」の違いって何?

私たち全国障害年金パートナーズはうつ病に特化した社労士事務所で、
障害年金の受給判定をホームページ上から受けることができます。
その受給判定フォームには病名を記入してもらう欄がありますが、
「抑うつ」とか「抑うつ状態」と記入してくる人が時々います。
「抑うつ」と「うつ病」とでは意味合いが異なりますので、
その違いについて解説します。
まず最初に伝えておきたいのは、
「抑うつ」というのは病名ではないということです。
この点を誤解している人が多いので最初に言っておきます。
抑うつとは、気分が落ち込んで活動を嫌っている状況であり、そのため思考、
行動、感情、幸福感に影響が出ている状況や状態のことをいいます。
次に抑うつとうつ病の違いを簡単に説明します。
| 抑うつ | うつ病 | |
| 症状 | 弱い | 強い |
| 妄想 | 現実からずれない | 妄想的になることがある |
| 自殺 | 考えることは少ない | 考えることがある |
| 日常生活 | それほど大きな影響はない | 大きく影響される |
| 状況からの影響 | 良いことがあると少し気分が晴れる | 良いことがあっても気が晴れない |
| きっかけ | ハッキリとしたきっかけがある | 多くはきっかけがあるが、はっきりしないこともある |
| 周囲から見て | 理解できることが多い | 理解できないことが多い |
| 持続性 | 徐々に軽くなる | 長く続くことが多い |
| 抗うつ薬 | 効かないことが多い | 効くことが多い |
| 仕事・趣味 | やっていると気がまぎれる | まったく手につかない |
症状としてはうつ病と重なっている部分が多い抑うつですが、
「もう少し様子を見ないとうつ病かどうか判断できない」
というときに使われることが多い表現です。
精神疾患の病名判断は専門医でも難しいので、
通院初期の段階では病名判断をせず、
「抑うつ」「抑うつ状態」「抑うつ気分」
といった表現を使うことが多いのです。
また、一昔前はうつ病に対する社会的理解がなかったため
あえてうつ病ではなく抑うつと診断されることもありました。
なので、「抑うつ」と診断されたからといってうつ病ではない
ということにはなりません。
うつ病と診断されることもあれば、
適応障害や不安神経症といった診断を受けることもあります。
ただ、障害年金という観点から見ると
うつ病などの気分障害は障害年金の対象となりますが、
適応障害や不安神経症といった神経症は原則として
障害年金の対象外となります。
というわけですので、
私たちに障害年金の受給判定を依頼するときには
病名は「抑うつ」という状態を記載するのではなく
うつ病、適応障害といった病名を記載してもらえると
より正確な判定が行えます。



