障害年金は順番が9割
From:宮里竹識
世田谷のスタバより、、
私はノートを開き、太いペンでこんなふうに書きました。
「頭が良い → 勤勉 → 批判的 → 衝動的 → 嫉妬深い」
その下に、順番だけ入れ替えてもう一行。
「嫉妬深い → 衝動的 → 批判的 → 勤勉 → 頭が良い」
あなたは、このメモに書かれた人がどんな人だと思いますか?
「頭が良い → 勤勉 → 批判的 → 衝動的 → 嫉妬深い」がポジティブ、
「嫉妬深い → 衝動的 → 批判的 → 勤勉 → 頭が良い」がネガティブに感じませんか?
順番を変えただけの同じ言葉なのに、印象はガラッと変わりますよね。
今の話は、心理学者アッシュの有名な実験です。
私はこの紙を見ながら、最近相談に来たKさん(47歳・仮名)を思い出しました。
Kさんは、雨で少し重くなった傘を持って事務所に来ました。
椅子に腰かけると、背もたれに体を委ねて、かすれた声で言いました。
「自分のことを正しく書くのが、苦手で…」
私はうなずきました。
うつで働けない現実を言葉にするのは、とてもつらいですよね。
Kさんが持ってきた申立書の一行目には、こうありました。
「私はまじめで、責任感が強く、家族を大切にしてきました。」
そのあとに、「ここ1年で朝起きられず、仕事に行けない日が増えた」と続きます。
内容は事実です。
ですが、心理学者アッシュの紙を思い出してください。
順番が印象を決めます。
私はノートをKさんに見せました。
「同じ事実でも、最初に何を置くかで伝わり方が変わります。審査官は上から読みます。最初の数行で“この人の生活は今どう困っているのか”がスッと入ることが大事なんです」
私たちは一緒に並べ替えました。
最初の一段落は、今の生活を具体的に。
「朝は3度目のアラームでも起き上がれない。食欲がなく、食パン半分がやっと。家を出る支度に2時間。通勤電車の人混みで息が苦しくなり途中下車。頭が真っ白になり、上司の指示が理解できない日が続く。」
その次に、家事・対人・金銭管理の困りごと。
最後に、かつてどれほど頑張ってきたか。
Kさんは言いました。
「頑張ってきた自分を最初に書かないと、怠けてると思われないか不安で…」
分かります。
あなたも同じ不安、ありますよね?
でも、ここは順番の勝負。
一般社会でも順番は力を持ちます。
ニュースの見出し、会議のアジェンダ、名刺交換の流れ。
先に置かれた情報が、そのあとの情報を色付けします。
これを心理学では「初頭効果」と呼びます。
障害年金の審査書類も同じです。
診断書、病歴・就労状況等申立書、補足資料。
上から読む人に、上から分かる順番で並べる。
・「現在の困りごと」→具体例→頻度
・「できない理由」→症状と日内変動
・「支援が必要な場面」→誰がどのくらい手助けしているか
最後に「以前のがんばりや性格」。
これは“比較対象”として効きます。
Kさんは、書き直した紙を手にして、深く息を吐きました。
「これなら、今の自分を隠さず伝えられます」
紙の手触りが少しやわらかくなったように感じました。
提出後、彼は「結果が出るまで不安だけど、やることはやれた」と笑いました。
結果がどうあれ、事実を正しく届ける並べ方を手に入れたのです。
最後に、大切なことをお伝えします。
うつ病での障害年金は、内容が正しいだけでは足りません。
正しい順番で、具体的に、一貫して出すこと。
診断書の「日常生活能力」の欄、申立書の最初の段落、医師への情報提供書。
どれも、読む人の頭に最初に浮かぶ絵が勝負です。
私たち全国障害年金パートナーズは、うつ病に特化して多くの申請をお手伝いしてきました。
あなたの「伝わらない不安」を、「伝わる設計」に変えます。
嘘はつきません。
盛りません。
並べ替えるだけです。
もし今、申立書の先頭が自分のがんばったことやポジティブな話から始まっていたら、少しだけ勇気を出して順番を変えてみませんか?
最初の三行を、今日のあなたのしんどさに譲る。
たったそれだけで、紙の向こうの人(障害年金の審査官)に、あなたの一日が立体で届きます。
とはいえ、障害年金の手続きはとても難しいです。
とくにうつ病での障害年金は、最も難易度が高いといわれています。
もし自分で手続きするのが難しいと感じたら、私たち全国障害年金パートナーズに依頼してください。
あなたの代わりに、私たちが障害年金を手に入れてきます。
まずは気軽に相談ください。
あなたからの連絡を待っています。
【追伸】
今回登場したKさんは、無事に障害年金2級を手にしました。
障害年金という経済的安心が決まって、本当によかったです。
うつ病で苦しむ人が、安心して休める社会をつくる_宮里竹識(みやざとたけし)



