企業インタビュー
company interviewinterview
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「困らない建築」を軸にした設計思想
目立つデザインより、使う人が現実に困らないことを最優先に設計します。建築は暮らしや事業を支える道具。機能を満たしてはじめて、良い建築になると考えています。
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現実を知るための、設計と営業の両経験
設計事務所と不動産会社の双方を経験し、建築が生まれる現場と意思決定のプロセスを深く理解しています。理想だけでなく、実現可能性まで含めた提案が強みです。
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守りと更新、両輪で建築文化をつなぐ
設計事務所の運営と並行して、建築文化の継承・発展に取り組む研究機関も設立。古いものを守るだけでも壊すだけでもなく、次の世代に使える形へと更新することを目指しています。
選出理由
「使う人が困らない建築」という明確な思想を軸に、設計から社会的意義まで一貫した価値提供を行っている点が評価されました。社会課題への強い目的意識と、建築文化の継承・発展に取り組む研究機関の運営など、個の建築を超えて地域・社会・次世代までを見据えた姿勢が選出理由です。
「建築家」という言葉への違和感が私の原点です
大学に入った頃から、いわゆる「建築家」という言葉にずっと違和感がありました。建築にはクライアントがいて、お金を出す人がいて、使う人がいる。なのに自己表現が先に立ってしまうと、現場や予算や使い手から離れてしまう。それが嫌だったんです。
建築って作品として語られることも多いですが、私はまず、使う人が現実に困らないことを一番大事にしています。建築は暮らしや事業を支える空間。まず機能を満たして、そこからはじめて「良い建築」になると思っています。
学生の頃から林業や地域の過疎化など社会課題への意識は変わっていません。「これからは福祉の時代が来る」と感じて、福祉施設に関わる設計事務所も経験しました。供給が足りないと、立場の弱い側が選べなくなる。だからこそ建築は、きれいな形より先に、誰かが不利にならない仕組みをつくるものだと思っています。
営業も経営も、「良い建築」を実現するための手段
実を言うと、経営がしたいわけではないんです。ただ、社会と接点を持つためには、現実を理解しないと建築は成立しない。仕事が生まれる瞬間、融資、意思決定、関係者調整ーそこを知らずに「良い建築」は作れないと思っています。
だから営業も経験したあとで独立しました。「やりたい建築」を実現するために、必要なことを逆算して積み上げてきたんです。
設計事務所と不動産会社、両方を経験したことで、建築が生まれる現場と意思決定のプロセスの両方を理解できるようになりました。クライアントの要望を聞きながら、実現可能性まで含めて提案できるのは、その経験があってこそだと思っています。
大切にしていることは?
建築はチームでつくるものー相互理解が、|仕事の質を決める
北條建築事務所では、金額や住宅・施設といった種類で仕事を選ぶのではなく、相互理解を深めながら進められる方かどうかを重視しています。
建築は一人では成り立たないですし、お金があれば良い建築ができるわけでもない。施主、使う人、施工者、多くの関係者が関わるチーム戦です。「発注する・される」という関係だけが先に立ってしまうと、建物の質はどうしても下がってしまいます。
だからこそ、プロジェクトの背景や目的をしっかり共有し、お互いに理解を深められる方と一緒に、住宅から福祉施設、商業施設や工場まで、幅広い建築に向き合いたいと思っています。
古い建物を「特別なもの」にせず、使える形で次の世代へつなぐ
今一番力を入れたいのは、建築文化の継承と発展です。
古い建物って、文化財みたいに「特別なもの」として分断されがちですが、本当はもっと日常の中で使えるようにしたい。町屋をオフィスにしたり、古民家を店舗にしたりするのも、その延長線上にあります。
ただ、空間だけ整えてもダメで、材料の流通や職人さんの技術、山を守るところまで全部つながっています。技術や文化は、一度失うと戻らない。だからこそ、設計事務所の運営と並行して、建築文化の継承と発展に取り組む研究機関「一般社団法人環境文化史創造研究所」も立ち上げました。
設計事務所として未来の建築をつくり、研究機関で過去の文化や歴史を整理する。この両輪で、本質的に建築に向き合っていきたいです。
「守るだけ」でも「新しいだけ」でもなく、変化の時代に判断の軸を持つ
変化の速い時代だからこそ、必要な時に立ち止まれる「船の錨(アンカー)」のような役割を果たしたいと思っています。流されるのではなく、判断の軸や基準を持ち続ける存在でありたいです。
昔からある素材を活かしながら、新しい工夫や技術を重ねていく。受け継がれたものを守るだけでも、新しいだけでもない。人が困らない範囲で、次の世代につながる建築を作っていきたいと考えています。
建築は、施主や利用者だけでなく、街を歩く人や地域にも影響を与えます。だからこそ設計の段階から、その建築が社会の中でどう機能するかまで考えるようにしています。建築という分野は、社会や文化の流れの中で成り立っている。その全体像を捉えながら仕事をすることが、結果としてクライアントや地域にとっても価値のある建築につながると感じています。
困らない建築が、社会と文化をつなぐ。
北條建築事務所が大切にしているのは、目立つデザインの前に「使う人が現実に困らないこと」。さらに、その建築が社会課題の解決や地域文化の継承にまでつながるよう、仕組みから整えることです。
ただ建てるだけじゃなく、長く使える価値を残したい。現場の現実も踏まえて、ちゃんと筋の通った計画にしたい。使う人や地域にとって、無理のない形で進めたい。そう思っている方のお役に立てれば嬉しいです。
過去から受け継いできた文化や技術の上に立ちながら、現代の暮らしに合う形へと更新していく。その積み重ねが、地域や社会にとって意味のある建築を生み出していくと信じて、過去から現在、未来まで考えて仕事をしています。
企業情報
- 会社名
- 北條建築事務所
- 企業URL
- https://hojo-archi.jp/
- 代表者
- 北條 豊和
- 事業内容
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1. 建築物及び室内空間の企画,デザイン及び設計
2. 建築工事契約に関する事務及び建築工事の指導監督,監理
3. 建築物に関する調査及び鑑定
4. 建築物に関する法令又は条例に基づく手続の代理
5. 土地利用計画に関する調査及び策定
6. 地域開発・都市計画に関する調査及び策定
7. 住環境・建築空間に関する研究
8. 建築に関する広報活動
9. 地球環境・自然環境の保全に関する計画策定及び実施
10. 景観保全のための計画策定及び実施
11. 伝統的な建築技術の継承に関する計画策定及び実施
12. 前各号に付帯関連する一切の事業 - 設立
- 2018年
- 資本金
- 800万円
- 所在地
- 〒594-0011 大阪府和泉市上代町826-2
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